経済展望レポート2019年4月

今後の日本及び世界の経済展望と投資先について2月頃から書いていた日記があるのでそれをもとにしてここにまとめることにする。本文は今後の投資行動についてどうするべきかという答えを与えるものではなく判断材料を示す目的のものである。

まず、日本経済について考える

  日本経済について

実質的な経済を考えた時に日本株は上がる理由がないように思える。しかし現に事実上株価が上昇基調にあるのは、これは現政権の金融政策の結果である。しかし一方で、その政策がバブル経済を誘発する可能性があるのは否定できないし、現在の経済がバブルである可能性すらある。

しかし現在がバブルであるかどうかはそれが終わってみないとわからない。そこで株式市場を横に置き、実体的な経済を考えてみる。

一般的に経済の成長には技術革新が付き物であり、過去の日本ではそれが幾度となく起きたために、世界的な経済大国になったともいえる。一方で現在の日本では技術革新が起きる気配がなく、その点においては経済的成長が見込めないと言えそうである。一方でもっと客観的なことについて言えば、日本が抱える少子高齢化に伴う労働人口の減少は経済にとっておそらくプラスにはなりえない。

  インフレーション

買い物をしているとインフレーションの兆しが見えてくるような気がする。実際2019年3月においては2015年の平均と比べて物価が全体として1.5%程度あがっているようである。

この理由として二つ考えられることがある。一つにはこのインフレが起きたのは日本の実体経済が好転しており、人々の需要が増えたことによるものであるという可能性。もう一つは日銀が銀行券を刷りまくっているから貨幣の価値が下がり、単に商品の価格の数字が上がっただけということである。

実際には二つの要因が混ざり合っているのだろうが、ここから言えることは、今後は過度なインフレにも気を付けなければいけないのだろうということである。日銀のウェブサイトにいけばわかることであるが、日銀は今までとほぼ同じペースで2019年も紙幣を印刷する予定である。

一般的なことについて確認した後は実際にそれを役立てるために投資について考える。

 株への投資について

最良の選択とは思えない。もともと株はリスクもリターンも大きいが、現在の世界の経済的展望はあまりいいとはいえない。理由としては、米中貿易戦争とEUBrexit問題が挙げられる。特にEUを発端とする金融危機がありえるとある経済学の教授が言っていたのを聴いたことがある。また、日本経済においては消費税増税が予定されているが、食費等に関して軽減税率も導入されるため、そこまで大きな経済的問題にはならない可能性がある。

 金投資について

金融危機が近いとする立場としては、金の購入は最良の選択であるように思える。金投資は低リスク低リターンではあるが、その価格は希少性によって担保されており、危機が生じた時に資産をある程度守ることができる。リーマンショック時においては、その危機の直後に金価格が下落し、その後大きく上昇したという経緯がある。

 先進国国債について

国債も現在の経済状況において悪くはない投資であるように思えるがここでは日本の国債は対象としない。その金利があまりにも低すぎるからである。欧州の金利も同様にマイナスである。また、政策金利が上がればその国の国債の価格は低下するが、日本や欧州の政策金利には上がる余地はあっても下がる余地はなく、ここでも日本国債(及び先進欧州諸国の国債)が投資対象から外れる理由が垣間見える。

ここで注意しなければならないのは金と債権の性質の違いである。これら二つは基本的に投資対象としては似ているものであるが、インフレーションが発生した場合金価格は上がり債券価格は下がる。インフレによって物価(金価格)が上昇するのは自明だが、債券価格はインフレによって他に利回りの良いものが市場に表れるので売られるのである。

 総評

現在日本を含む一部の先進国はインフレ政策を行っている。それに加えて経済の見通しがあまり良くない点、そしてインフレーションがある程度予測されるという前提において金投資が良いのではないかという結論に至る。

基本的な投資対象の特徴を見たところで、今後考えられるシナリオを考察する。実体経済が実際にどのシナリオを選択するのかは誰にもわからない。私たちにできるのは全てのシナリオに対応できるようにすることだけである。

  シナリオ①

世界経済は実際には順調であり、このまま成長を続ける。

反対意見:米中貿易戦争やBrexit問題が経済を停滞させる。

賛成意見:AI技術や自動運転技術、機械化などの分野が技術革新を待っており、成長可能性がまだ残されている。

  シナリオ②

世界経済は数年以内に突然の金融危機によって崩れる。

反対意見:100年に一度とも言われる恐慌であるリーマンショックが2008年に起きたばかりであるのにこんなに早くまた金融危機が起きるわけがない。

賛成意見:リーマンショック大恐慌の序章に過ぎない。

  シナリオ③

これから訪れるバブル経済の後に崩れる。

ここで現在の世界経済及び日本経済がバブルかどうかが重要になってきてしまうが、それはやはりあとになってからしかわからないためにここではどうしようもない。

しかしながら、日銀が非伝統的で大規模な金融政策を長期間続けていることを考えると、これからバブルが起きてそれから金融危機が起こるというのが一番妥当な予想に思えてしかたがない。

  シナリオ④

それ以外のシナリオ

結論

合理的に考えれば、世界経済及び日本経済はやや危険な状態であり、経済が下降局面もしくは金融危機に向かうことは妥当な予測であると思える。しかしながら、市場は必ずしも合理的ではないことは歴史が証明している。

また、もっと現実的に考えれば、恐慌はめったに起こるものではなくそしてそれは10年前に起きたのである。よってしばらくは起きないだろうと考えることもできる。さらに、めったに起きないことに対して過度に怯える必要はないと考える。また、世界経済が危うい状態なのは多くの投資家にとって自明であり、彼らは少なくとも現在においては理性的に動いている。よって現状がバブルだとは考えにくい。